こんにちは、taikiです。
ドラゴンボールに出てくる精神と時の部屋はご存知でしょうか?
セル編に登場した、悟空やベジータが修行した1日で1年の修行が出来るあの部屋です。
インターネットのような外界との通信はもちろん、余計な娯楽が一切なく、ひたすら修行するだけの真っ白な空間であり、少年時代の孫悟空が堪えられなかったという修行専用部屋です。
今回は、精神と時の部屋の持つ特徴に着目しつつ、現実世界にある精神と時の部屋について考えてみたいと思います。
精神と時の部屋は2つの特徴がある
本題に入る前に、精神と時の部屋の持っている特徴をおさらいしておきましょう。ザックリ言ってしまうと機能は2つです。
- 時間の流れが異なる(部屋の外の1日≒部屋の中の1年)
- 厳しい環境(空気・重力・気温・娯楽無し)に身を置いて修行出来る
我々は精神と時の部屋を用いた比喩を使う際に、こんな例えをします。これを読んでいるような方は、1度は聞いたことや言ったことがあるのではないでしょうか。
事例1:
締切が間に合わないから精神と時の部屋に入りたい(TT)事例2:
あいつの創作活動のスピード感をみていると精神と時の部屋を持っているようだ。
この例えは、前者の「時間の流れがゆっくり」であることを想定して例えています。それに伴う後者の「過酷な環境」については触れていません。ただ単に時間が欲しいだけの人は精神と時の部屋に入ったところで、出る直前に「精神と時の部屋の精神と時の部屋」に入りたいと言うことでしょう。
実は、後者の厳しい環境こそが精神と時の部屋の特徴なのです。
現実社会にある精神と時の部屋は元○○
元○○という肩書によって何か特定のイメージを思い浮かべたらそれは精神と時の部屋であると思ったほうが良いでしょう。
「元PL学園野球部」と聞けば、過酷な野球部生活を生き抜いてきた野球人をイメージするでしょう。
「元ゴールドマン・サックス」と聞けば、金儲けのプロとして働いてきた厳しいハゲタカのようなイメージをするでしょう。
「元野村證券」と聞けば、軍隊のような組織の中で、いざとなったら何でも売ってしまうような恐ろしい証券マンをイメージするでしょう。
元○○という肩書によって、高度なスキルとメンタルを持っているように思われる人たちは、現実社会の精神と時の部屋の出身者です。
どの精神と時の部屋もキツイ。
そこには労働基準法も無ければ、残業手当もないし、終身雇用もありません。あるのは長時間労働と上司の激詰め・パワハラとついてこれない者を切り捨てるアップオアアウトと呼ばれる(解雇)制度です。当然少年期の孫悟空の様に脱落者も出ます。
逆に言えば、そこでめちゃくちゃ頑張って生き残ると精神と時の部屋にいなかった人との大きな差に出てから気づくことになります。
現実世界で活躍する精神と時の部屋の出身者達
南場智子
みなさんも何かしらのサービスでお世話になっているDeNAの創業者である南場さんは元マッキンゼーです。
田端信太郎
エクストリームサラリーマンとして、最強サラリーマンを地で行く田端さんも人材輩出企業と言われている元リクルートです(他にもあるけど)。
松本大
マネックス証券の創業者の松本さんも元ゴールドマン・サックスです。
精神と時の部屋で修行をした元○○で現在活躍している方々は他にもたくさんいらっしゃいます。
凄まじいエクストリームな暮らしがあったからこそ現在があると思って間違いありません。
まとめ:精神と時の部屋に入るチャンスがあったら飛び込んでみよう
厳しいと言われている組織は、きっと厳しいです。
そこでの環境は働き方改革と言う名のぬるま湯ではありません。見る人がみたら強烈なパワハラが行われているでしょう。戦力外通告に限りなく近い辞職もあるでしょう。
ドラゴンボールでも地球を救うのは精神と時の部屋で過酷な修行を行った悟空やベジータであって、ぬるま湯でのほほんと暮らしているヤムチャではありません。同様に現実社会を動かしているのは過酷な下積み生活を経験している精神と時の部屋の出身者達です。
現実社会で飛び交う「ゆとり教育」「働き方改革」と言ったキャッチーで楽しそうな言葉に騙されるのではなく、自ら精神と時の部屋に飛び込むぐらいのバイタリティーをもって生きていきましょう。
若者よ!精神と時の部屋に挑め!
以上、漫画大人切りでした。
続編であるドラゴンボール超もおすすめです。
合わせて読んで欲しい
セル編以降でなぜ戦闘力が使われなくなったかについて考えてみました。魔人ブウやベジットの戦闘力を割り出そうとする行為がいかに意味がないかについて解説しています。
コメント
[…] 参考: 「精神と時の部屋」を正しく理解して、現実社会と照らし合わせた話 […]
>時間の流れがゆっくり(1日≒部屋の中の1年)
逆ですよ。
時間のスピードがゆっくりだと、身体スピードもゆっくりになるから、地上の1日と変わらなくなってしまう。
なので、地上の時間スピードの360倍で時間が変化しているのです。
よく、神仏界の次元の時間スピードは、人間界の次元の時間スピードよりも早い、と例えられます。
『精神と時の部屋』はコレ↑を参考にして発案したのだと思います。
コメントありがとうございます。
細かく考え始めると「360倍のスピードに変化しているとなると身体は360倍で年老いていくのでは?」みたいな疑問も浮かんできちゃったので、無難な表現に修正しました。
こういった議論の余地がある荒々しさも少年漫画の魅力ですよね。
[…] 何かに夢中になれるってよいことですよね。記事を書いたり、作品を考える時って、何もかも忘れられる至福の時間で、『ドラゴンボール』に登場する、『精神と時の部屋』があったらいいのに、などと叶わぬ甘い夢を抱いたりしています。 […]