こんにちは、taikiです。
今更ですが、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』を見ました。
ストーリー自体は原作を読んで理解しているのですが、改めて向き合ってみると新しい発見がいくつかありました。
その中でもちょいちょいネット上でネタにされる猗窩座と煉獄さんとの戦いでのやりとりについて思うところがありましたので、まとめておきます。
猗窩座「お前も鬼にならないか?」で鬼になっていたらどうなったのか
SNSで「お前も○○にならないか?」と大喜利のネタにされがちな猗窩座の有名なこのセリフを覚えておりますでしょうか?
圧倒的に強い鬼である猗窩座が、鬼殺隊の柱である煉獄杏寿郎の鍛錬された強さを気に入って「鬼になって一緒にずっと修行しよう!」と声をかけました。
当然、煉獄さんは秒で断ります。
断っちゃいましたが、この時受け入れていたらどうなっていたのでしょうか。
猗窩座vs「鬼の煉獄さん」だったらどうなっていたのか
実は猗窩座は煉獄さんとの戦いで、煉獄さんの攻撃を何度もくらっています。
そして、鬼ゆえの回復力で立て直しています。
逆に言えば回復力がなかったら、普通に猗窩座は斬られて敗北していたのではないでしょうか。
また、「鬼の煉獄さん」として同じような回復力があったら斬られ続けていずれ負けてしまいます。
猗窩座は強かったから煉獄さんに勝ったのではありません。
「技術的には負けていたけど、チートしたフィジカルでなんとか勝った」が実態でしょう。
無差別級の戦いにフィジカルで勝つことは本当の勝利なのか
猗窩座が勝てたのはフィジカルによるパワープレイという鍛錬よりも物量作戦による圧倒でした。
現代で言い換えるとステロイドでドーピングして筋肉モリモリになったイリーガルアスリートでしょう。
しかし、猗窩座は「鍛錬しよう」などといいます。残念ながら鍛錬の概念を理解していません。
そして、永遠に戦い続けようなどと無意味な提案をします。
↑フィジカル条件がそろっちゃったら技術で負けちゃうよ。。。
煉獄さんが鬼になって同水準のフィジカルを手に入れたとしたら、技術で勝る煉獄さんは猗窩座に勝ったと考えることが出来るでしょう。
大正時代には階級制という概念はなかったのでしょうが、無差別級でフィジカルゴリ押しで勝ったのに、いかにも自分が巧者みたいに「鍛錬しよう」とか言うなって話ですね。
生きるか死ぬかの生存競争についての議論であればまだ許せたかもしれませんが、「鍛錬し続けて強くなろう」という言葉はさすがに違うのではないでしょうか。
鍛錬:
きびしい訓練や修養を積んで、技芸や心身を強くきたえること。
出典:デジタル大辞泉(小学館)
時間制限があるからこそ物事は研鑽される
猗窩座は鬼になることによって無限の時間を手にすることが出来ました。
にも関わらず、技術的には煉獄さんに劣っていましたし、のちに炭治郎・富岡コンビに敗北してしまいます。
この現象は日本に古来より伝わる根性論の誤った解釈と理解できるのではないでしょうか。
訓練に時間投下すればするほど強くなる。ひたすら時間投下を繰り返していれば更に強くなる。だからこそ、無限に時間がある鬼は無限に強くなる。
猗窩座が信じていた世界観です。
しかし、現実的にはそうではなくて、限られた命の中で鍛錬した煉獄さんの方が技術的には強かった。
100年以上の鍛錬をしているはずの猗窩座よりも十数年修行した煉獄さん(20歳らしい)の方が技術的には勝るわけです(素手と剣術は違うというツッコミはいったんおいておく)。
限りのある命(≒時間)の中で、集中して鍛錬した方が効率もあがるし、強くなれるということの証左なのではないでしょうか。
仕事でもだらだら残業して長時間仕事をするよりも集中して短時間で終わらせたほうが結果がよかったりしますよね?
当時の時代背景から根性論が根強かったのでそれに引きずられちゃったことは否定出来ませんが、無限に時間があれば結果が出せる(強くなれる)わけじゃないのです。
まとめ:時間があるから出来るんじゃない、時間がないから出来るんだ
猗窩座は鬼になることによって無限の時間を手に入れ、強さを求めて鍛錬を重ねましたが、本当の強さにはたどり着けませんでした。
無限に時間があると何かと無駄が生じて、本当に求めているものから遠ざかってしまいます。
物事は集中して取り組むからこそ、濃密な時間が流れ、大きな成果が得られるのでしょう。
「時間がない」時こそ、成果をあげるチャンスと捉えて、全集中の呼吸で取り組んでみてください。
以上『猗窩座「お前も鬼にならないか?」で鬼になっていたらどうなったのか』でした。
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無限列車の劇場版を見たら、いろいろと思いついて、それをオリジナルの短編小説にしてみました。
『鬼滅の刃 無限列車』をTinderで出会った人と主人公の女の子が見に行くというお話です。
読んで感想をいただいけると私がめちゃくちゃ喜びます。
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