ジョジョで学ぶ太平洋戦争:アバッキオが見た白昼夢の正体とは【第5部】

こんにちは、taikiです。

毎年8月になると「夏だ!!」と楽しい気分にはならずに、6日、9日の原爆投下と15日の終戦の日を迎えてなんとなく憂鬱な気分になります。もちろん戦争でなくなった方々がいたからこその今の豊かな日本がある訳ですが、戦後70年以上経過しているにも関わらず我々は戦争を忘れることはありません。

そんな戦争をジョジョの奇妙な冒険の5部からも感じ取ることが出来ます。

舞台はイタリアですが、作者の荒木先生が日本人である限り、どうしても作品の中に紛れ込んできます。今回は、ジョジョ5部における戦争を感じさせるシーンを見ていきましょう。

アバッキオの死ぬ前に見た白昼夢はなんだったのか

5部のアバッキオと言えば、いろんな名シーンがありますが、もっとも印象深いのはサルディニア島でディアボロにやられて、死ぬ前に見た元同僚の警察官が出てくる白昼夢でしょう。

その同僚がこんなことを言います。

わたしは「結果」だけを求めてはいない。
「結果」だけを求めていると人は近道をしたがるものだ・・・・・・
近道した時、真実を見失うかもしれない
やる気もしだいに失せていく

大切なのは「真実に向かおうとする意思」だと思っている
向かおうとする意思さえあれば、たとえ今回は犯人が逃げたとしても
いつかたどりつくだろう?
向かっているわけだからな・・・・・・・違うかい?

このセリフは何を意味しているのでしょうか。

ストレートにストーリーの流れから考えると、「結果」とはボスの正体でしょう。

ボスの正体を探るためにサルディニア島に来て、アバッキオのスタンドであるムーディー・ブルースを使い、過去を再生しました。そして、正体を掴んだところでボスであるディアボロにアバッキオが殺されてしまいました。
しかし、アバッキオの「真実に向かおうとする意思」はブチャラティチームに引き継がれます。

「真実に向かおうとする意思」さえあれば、犯人(≒ボス、ディアボロ)が逃げたとしてもいつかたどりつくわけです。

この解釈には違和感ないですよね?

しかし、荒木先生はもっともっと深いものを込めているんじゃないでしょうか。

白昼夢が意味しているものは太平洋戦争と特攻隊

アバッキオの白昼夢のシーンはとても印象深くて、多くのジョジョ好きの人の心に刺さっている代表的なシーンなのですが、なんでこんなにインパクトがあるんだろうかと私なりに考えました。

考えた結果たどり着いた答えは、太平洋戦争でした。

わからないですよね。ちゃんと解説します。

アバッキオは良くも悪くも優秀な兵隊です。上司の命令に逆らうことはありません。作品の中でも「『巨大で絶対的な者』が出す『命令』に従っているときは、何もかも忘れて安心して行動できる・・・・・(兵隊は何も考えない)」とふれられています。

これはかつて強いと世界中に恐れられた旧大日本帝国軍の軍人を彷彿させます。

そう考えると、この白昼夢の元同僚のセリフの「結果」「近道」「真実」をこのように置き換えてみるとその意味が見えてきます。

結果:戦争に勝つこと
近道:特攻隊のような無茶な戦い
真実:豊かな国を作るという本来の目的

置き換えるとこんな感じ。

わたしは「戦争に勝つこと」だけを求めてはいない。
「戦争に勝つこと」だけを求めていると人は特攻隊のような無茶な戦いをしたがるものだ・・・・・・
特攻隊のような無茶な戦いをした時、豊かな国を作るという本来の目的を見失うかもしれない
やる気もしだいに失せていく

大切なのは「豊かな国を作るという本来の目的に向かおうとする意思」だと思っている
向かおうとする意思さえあれば、たとえ今回は犯人が逃げたとしても
いつかたどりつくだろう?
向かっているわけだからな・・・・・・・違うかい?

アバッキオは戦争で亡くなった特攻隊の隊員です。同僚の警察官は特攻隊に疑問を持ちながら作戦に殉じた特攻隊員でした。

同僚の警察官レイテ沖海戦で戦死したとすれば、アバッキオは知覧から飛び立って戦死した若い特攻隊員だったのでしょう。

その2人が靖國神社で再会しました。

そんなメタファーがここには込められていたりしませんかね?

メタファー
隠喩(いんゆ)。白い肌を「雪の肌」と言うなど。

ディアボロはアメリカ、ジョルノは日本

アバッキオを特攻隊員に例えると残されたジョルノ達は何になるのでしょうか。

これを解き明かす鍵はディアボロとの戦いの中でのジョルノの発言にあります。

これはとてもシンプルです。

真実:豊かな国を作るという本来の目的
誠の行動:豊かな国を実現しようとする活動

そして、ジョルノのこの発言は、戦争で亡くなった英霊たちの意思を受け継いで素晴らしい社会を作り上げようという想いではないでしょうか。

また、敵であるディアボロに対してジョルノはこんなことを言っています。

これは核兵器を2度も使用したアメリカに対する批判です。核兵器を2度も使用した国家が真実(豊かな国を作る)に到達することはないと言っています。

そして5部の最後の場面。

これは、ジョルノがディアボロを倒して新しいボスになったと思われるシーンです。

新しいジョルノ統治下のギャング組織であるパッショーネは、戦後の日本経済を象徴しているのでしょう。亡くなった方々の想いを受け止めて復興した日本(≒ジョルノ達)の輝かしい未来(≒経済大国)にしか見えませんでした。

我々がブチャラティチームのみんなに気持ちを入れて読めてしまう理由は、ジョルノを含めたブチャラティーチーム全員が我々日本人そのものだったからです。

まとめ:我々の日常生活こそがジョジョ5部の続編である


いかがでしたでしょうか。
ジョジョ5部にはこんなメタファーが背景に込められていたのなら、ジョジョ5部が面白くない訳がありません。みんなは夢中になるし、心に響くのは当然でしょう。

荒木先生がジョジョ5部を通じて伝えたかったことは、ジョルノとブチャラティチームは我々日本国民そのものであり、我々は幾度もの危機を乗り越えてきた奇跡の国であり、かつては世界を席巻したスゴイ国家なんだよということでしょう。

8月には英霊の皆様に感謝しなくてはいけない理由がわかっていただけましたでしょうか。

もちろんジョルノのパッショーネも常に順風満帆には行きません。その後のパッショーネには新興勢力(≒中国?)との抗争も待ち構えているのでしょう。

我々のなんとなく過ごしている日常の経済活動こそがジョルノ率いるパッショーネの新しい戦いであり、ジョルノ(≒日本人の)の奇妙な冒険の続編だったのです!

以上「ジョジョで学ぶ太平洋戦争:アバッキオが見た白昼夢の正体とは【第5部】」でした。

オマケ

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昔読んだ少年漫画を大人になって読み返したら、大人ならではの視点で新しい学びがたくさんあり、再び漫画を読むようになりました。
せっかくなので、大人ならではの視点で少年漫画について書きたいと思います。
普段は冴えない中小企業を経営しています。
アラフォーのおっさん。