こんにちは、taikiです。
ハンターハンター読んでますか??
ハンターハンターの22巻の中に、ツイッターで炎上している議論でよく見られる風景がありました。
思い先行で正義感だけが強い人がやりがちな議論がまさにナックルとシュートの会話の中で繰り広げられていましたので取り上げたいと思います。
反対するのに代替案がない
反対だけして代案を示さないナックル
ハンターハンターが好きな人ならご存知のキメラ=アント編で、500万人を犠牲にして、数十億人の残りの人類を守るか、500万人を守ろうとして数十億人全滅のリスクを取るかという究極の状況に追い込まれた時のナックルとシュートの会話です。
500万人を見殺しに出来ず、いらだちをシュートにぶつけています。
その一方で、シュートは冷静に数十億人の人口を守ることを優先させるべきだと意見が別れます。
感情的にシュートに突っかかるナックルに向かって、シュートは言いました。
「代案も出さずに正義面だけしたいってのは虫が良すぎないか!?」
仕事で会議していても似たような状況に遭遇したことありませんか?
目の前の現実
- 選択肢1:500万人犠牲にすると数十億人が救えるかもしれない
- 選択肢2:500万人を守ろうとすると人類が絶滅するかもしれない
- 1を選択して、500万人を犠牲にして数十億人を救う作戦を選択している
ナックルの視点
- 500万人を見殺しにしたくない
- けど人類は救いたい
- 1を選択しなかった時に具体的にどうすればいいかは答えを持ち合わせていない
シュートが見ている現実
- 500万人は見殺しにしたくないが、数十億人を救うためにはしかたない犠牲だと受け入れている
- 2を選択しようとしている
このような追い込まれている段階において理想論や感情的になって騒ぐことは意味がありません。
実際に選択肢としてどういうアクションを取るべきなのかについて提示しなくては意味がないのです。
今、ある選択肢は1と2であって、1で行くという案に反対だけど2も嫌だとなったら、第三の選択肢として新しい代替案を提示出来ないのでは、物事は前に進みません。
感情的になってしまったナックルと冷静に現実を見据えて打ち手を考えているシュートとのギャップはとても大きいです。
人類の危機が迫っているのに、具体的にどういったアクションを取るべきかを示せないで反対をしているだけでは、人類は間違いなく絶滅してしまうでしょう。
ナックルは現実を冷静に見てその上で、1なのか2なのかそれとも新たな選択肢の3を提示しなくては糞の役にも立たないのです。
現実世界にもナックルは散見される!?
残念ながら、議論が苦手な方はナックルと同じことをやってしまうことが散見されます。
なんだかよくわからないんだけど気に入らないとなるわけです。
「反対するなら代替案を出せは間違い」を唱える人の過ち
世の中には、代替案を出せっていうのは間違いで、そういうことを言うと自由な意見が出てこなくなってよくないという方がいらっしゃいます。
本当にそうでしょうか。
どんだけ脳内お花畑なんだと。
そういうことを言う人の前提は議論する時間は無限にあるか、議論を幼稚園のお遊戯的に考えているのどちらかでしょう。
代替案を出さずに反対だけ言う人は、相手へのリスペクトがなく、自分の頭を使っていません。
少なくとも頭を使って考えて来たアイデアに対して、気に入らないなら同じように頭を使って考えこそ対等に議論が出来るものです。
権利だけを主張して義務を果たさない人と同じです。
現実世界でのナックル的誤りの事例「安倍やめろー」
メディアでも野党でもとにかく「安倍やめろー」とだけ言い続ける人がいます。わかりやすい具体はこちら。
予算委の討論。目の前(距離3m)の安倍総理を睨み付けながら「立憲史上に例のない憲法破壊の暴挙を犯した総理が改憲を唱える資格など全くなく、自衛隊明記の改憲は、解釈変更の虚偽で再度国民を欺く史上空前の法の支配・立憲主義の破壊。民主制の敵、安倍政権を一刻も早く打倒する決意」と述べました
— 小西ひろゆき (参議院議員) (@konishihiroyuki) 2018年11月7日
超訳すると「安倍が気に入らん。辞めろ」です。
「安倍政権ではなく、○○を行う○○政権を作りたい。」と言わない限り議論は先に進まないことはここまで読まれた皆様ならご理解頂けることでしょう。
ナックルがやってしまったミスと同じであり、シュートがいたら一喝されることでしょう。
この件においてはシュート役は国民です。我々がこの手の議論が出来ない議員を一喝してこそ、健全な国会が機能するようになります。
まとめ:真のハンターを目指すなら空虚な理想論を語るよりリアルな現実解を示せ
いかがでしたでしょうか?
漫画でも小説でも読者を引き込むようなストーリーを追求していくと現実的な細かい描写が求められてきます。
少年漫画であってもこのあたりのシビアな現実を描くあたりは、冨樫先生はさすがですね。
ナックルがやってしまった失敗を胸に刻んで、リアルな現実社会ではリアルな現実解を示しながらいろんな人と議論しましょう。
以上、ハンターハンターの大人斬りでした。
読みたくなった方は全巻どうぞ。最高におすすめです。
合わせて読んで欲しい
ゴンとキルアのやり取りからも知性の本質を学ぶことが出来ます。あわせてお楽しみください。
コメント
[…] キメラアント編のナックルとシュートの会話から議論する上でもっとも重要なことを学ぶことが出来ます。あわせてお楽しみください。 […]